代表取締役 蔀 浩之
私達が住む日本は温帯地方に属し、四季がはっきりし、暑すぎず寒すぎず、適度な湿度があり、生活しやすい国と言えます。
春から秋の収穫期に穫れた食物を乾燥保存するのに適当な気候と言え、昔より様々な乾燥食品が作られてきました。特に陸生、水生の植物の乾燥品・加工品を「乾物」と称し、様々に利用されてきました。
乾物は単に生の食材の代替えではなく、独特の風味、食感、栄養を持つ別の食品です。動物性の乾燥品は本来「干物」と称しますが、一部、私共も取り扱っております。乾物は比較的加工度の低い食品であるため、素材の良し悪し、加工法の上手下手が製品に反映しやすく、また製品の外見だけでは判断できない場合が多いので、原料の吟味などには神経を使います。
私どもは90余年の歴史の中、日本各地の産地と連携をとり、ただ価格の安さのみを追うことなく、良質の原料を調達するよう直接指導してまいりました。日本の農業構造の変化に伴って、一部商品の原産地を海外に依存せざるを得ない現在、特にこの点には気をつけております。
最近は食の洋風化による、高カロリー、高タンパク、高脂肪の影響が反省され、また食事の簡略化、個食化、外食化が一層促進されつつある中で、伝統的日本型食生活の良さが再認識される気運が高まってまいりました。
近年は安全性に問題のある食品、表示偽装事件等が頻発しており、消費者の不振感を招きました。特に食品の安全性については最重要と考え、私共は生産者と共に、今一度初心に立ちお客様へ安全な商品をお届けすべく努力しております。